ケーブル・ハーネス
ワイヤー
【特徴】
●電気を通す導体の線を電気を通さない絶縁体で被膜した電気を流すための線です。銅が主に使用されます。規格にはUL規格のAWG(American Wire Gauge)、JIS規格のSQ(スケア)等、様々なものが存在しています。また、使用する電流値により導体の太さを変更する必要があります。
●銅線には「単線」と「より線」の2種類があり、産業機械分野では多くの場合、柔軟性に優れた「より線」が使用されています。「より線」は細い銅線を複数本により合わせて1本の電線とします。より合わせた銅線は電気の漏れを防ぐために被覆装置にて絶縁体を被膜させ、数10~数1000m単位のワイヤー製品となります。また、この被膜は色を変更する事が可能であり、用途に応じて線を分類する際に役立ちます。なお、弊社では使用用途や環境に合わせた絶縁体(被膜材)のご提案を行っています。
【対応可能サイズ】
硬度ショアA10°~70° サイズ300㎜角厚み1~5㎜
※その他のサイズ、色に関してはお問い合わせください。
高温(250℃)から低温(-200℃)まで使用可能な耐熱性と耐寒性を持ち、耐薬品性や低摩擦性等に優れ、科学的にも非常に安定しているため、産業機械、事務機器、輸送機器等の幅広い分野で使用されています。また、有機材料の中で最小の誘電率であるという電気特性から通信機器部分野に、きわめて安定した組成を持つことから半導体製造装置の中にも利用されています。さらに、近年ではライフサイエンス分野へも多く利用されています。
合成ゴムの中で最も安定した特性を持ち、高温(200℃)から低温(-60℃)まで広い範囲で使用できます。特に圧縮永久歪みと耐候性に優れているため、長期間にわたり安全性を要求される自動車用製品、家電製品、住宅建材の成形品等に使用されています。また、きわめてクリーンな素材であることから、食品やライフサイエンス分野でも使用されています。
フッ素ゴム・PEEKを使用した電線・チューブです。フッ素ゴムは耐熱・耐油性、および耐溶剤性に優れ、熱可塑性材料に比して柔軟性を有しています。PEEKは耐熱・耐薬品性に加え、高い放射性を有しています。特殊な溶剤を使用する半導体装置、高い放射線量がある原子炉や加速装置の周辺では、PEEK材料を使った電線・チューブが用いられています。他の絶縁材料では対応できないケースに対し、耐熱・耐薬品性+αの機能によって、お客様の課題解決に繋がる選択肢を提供いたします。
ガラス編組単体あるいはシリコーンゴムの上にガラス繊維を編組し、ワニスを塗布することで絶縁性・耐環境性を付与したチューブです。また、高い絶縁性を確保するため、ガラス編組チューブの上からシリコーンゴムを被覆した製品があります。これらは、柔軟性・電気特性・機械的強度に優れたH種(JISで定められた耐熱クラスで180℃)の耐熱性を有する製品です。主に自動車、家電製品、産業機器、計測機器、原子力関連等に使用される電線・ケーブル・各種部品の熱的、機械的保護用として使用されます。
ケーブル
【特徴】
・介在(シールド)
絶縁体とシースの中間に位置しています。
金属の導線を使用して、特殊な編み込みによって絶縁体全体を覆ったり、箔状に包み込んだりします。主にノイズの干渉を抑制する目的で使用されています。
・シース
絶縁体が痛んで導体が露出してしまうのを防ぐために、絶縁体の外側に被せるものです。
被覆の材質には一般的に塩化ビニル、ポリエチレン、ウレタン、またはワイヤー同様にフッ素樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴム・PEEK材、ガラス編組チューブをご提案いたします。
【ケーブル選定のポイント】
• 許容電流値
• 許容電流値から導体のサイズ(AWG・SQ等)を選定します。
• 必要となる仕様
• 使用環境により、どのような仕様が必要なのかを考える必要があります。
考えられる仕様としては、「UL(規格)の有無」「温度条件」等があります。
• ケーブルの材質、太さ、色
「ケーブル使用時にどのように配線するか」「スペースに収まるか」「コネクタは何を使用するか」を確認した上で、ケーブルの材質、太さ、色の選定をする必要があります。
ハーネス
【特徴】
ハーネスには単線のワイヤーやケーブルといった電線が使用されますが、その末端には着脱可能なコネクタや端子が接続されます。
端子やコネクタの加工には電線末端の被覆を切り取り、銅線部分に端子を工具で圧着、もしくはハンダ付けする方法が用いられます。その端子をハウジングと呼ばれるケースに収納したものをコネクタと呼びます。
また、近年では被覆を切り取らず、直接被覆を押し切り、銅線と導通を取る圧接といった方法もあります。
技術資料一覧